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安定のHamkins大先生

set theory

本日(昨日)のmathoverflow案件:
Increasing and Descending Chains of Inner Models for Measurable Cardinals

初見で(b)がわかったのでtwitterの鍵垢に書いたんだけど,一応ここにも書く.
ただ時間的にその直後にHamkins先生のよりgeneralな回答が載っていてあれだった.

Question (b)

"クラスmanyに可測基数が存在して,各順序数について番目に可測基数を表すこととして上の-加法的な2値測度の列で,となるものが存在する"
はZFC上でどの程度の無矛盾性を持つか?

これに対する回答はZFC上で矛盾するというものでありその証明は以下の通り:

(b)が嘘の証明

を最小の可測基数とすると

が成り立ちます.
もまた可測基数のとき,上の測度は全部の中に入っているので,となってしまって2に矛盾です.

となります.
ここで証明の中の1,2に立ち入りましょう:

(1)の証明

まず,が可測基数でがその上の測度のとき,がどのように作られるかを見る必要があります.
とは,俗に言うによる超べきというもので以下のように定めます:
,
.
ここでとはを代表元とする同値類で,使われている同値関係

というもの.
このようにして決めたものの推移的崩壊をとると求めるが決まります.

ではからは初等埋め込みが以下のようにして定まります:
.
ここでを値とする定数関数です.
すると,が成り立つことがわかります.
ですが,任意のに対してとなる代表元が取れます.
が成り立つので,定義から

となります.
ここで,未満個の集合の和に関して加法的であるので,

となるが定まります.
このことはまさにを示しているのでとなります.
は任意だったのでが示せたことになります.
はもっと簡単です.
が順序を保存する写像であることを利用すればすぐに証明できます.

以上の議論で上でidentityであることがわかりました.
このことから上でもidentityであることがわかります.
実際,は可測基数で強極限基数であるのでの要素は皆濃度未満になります.
このことと,上の-帰納法を用いれば先ほどの議論と同様に

が示せます.
であったのでに含まれることが示せました.

(2)の証明

こっちは以下の通り.
まず,は最小の可測基数です.
故に,上で最小の可測基数です(は初等埋め込みなので).
が成り立つと言いましたが,実はも成り立ちます.
特に,にあるの部分集合をすべて含んでいます.
したがって,もしが成り立つならば,上で-加法的な2値測度になっています.
このことは,上で可測基数であることになりますが,簡単にわかるようにです.
これはさきほど言った上で最小の可測基数であることに反します.

こんな感じ.
まあリンクはったHamkinsの解説の方が明らかにスマートなんだけど,参考になったらよいです.
bye